読書メモ:櫻田智也 魞沢泉シリーズ

更新日:2021年06月07日
カテゴリー:読書 


櫻田智也 サーチライトと誘蛾灯

昆虫好きの青年、魞沢泉(えりさわせん)。 その優れた観察力と洞察力は現実の事件も解き明かしていく。 そして、解けた謎の後には優しさや哀愁が感じられるのがこの作品の特徴であり、良さである。

ミステリ連作集で、サーチライトと誘蛾灯、オバリング・バタフライ、ナナフシの夜、火事と標本、アドベントの繭の5編を収録。 書名にもなっているサーチライトと誘蛾灯は第10回ミステリーズ!新人賞の受賞作品。

櫻田智也 蟬かえる

昆虫好きの青年、魞沢泉(えりさわせん)を主人公とした連作短編集の第二弾。 蟬かえる、コマチグモ、彼方の甲虫、ホタル計画、サブサハラの蝿を収録。

相変わらず謎の解決に派手さは無いが、観察に基づく推理は納得の出来栄え。 また、前巻の登場人物を程よく出すところはうまく読者心をくすぐる。