読書メモ:佐伯泰英 照降町四季(てりふりちょうのしき)シリーズ

更新日:2022年07月07日
カテゴリー:読書 


1 初詣で

3年前に三郎次(さぶろうじ)と駆け落ちした佳乃(よしの)は、目が醒めて実家の鼻緒屋に出戻って来た。 そこには、病に伏せている父の弥兵衛、その看病をする母の八重の他に、鼻緒挿げ見習いの八頭司周五郎(やとうじしゅうごろう)がいた。 寝たきりの弥兵衛に代わって鼻緒挿げに精を出す佳乃だが、悪い仲間を連れた三郎次が佳乃を連れ戻そうと現れる。 (2022年6月15日)

2 己丑の大火

鼻緒屋の仕事に精を出す、女職人の佳乃と見習い職人の八頭司周五郎。 生活が落ち着き始めた折、神田佐久間町から火が出る。 その火は瞬く間に広がり、江戸を焼き尽くす己丑の大火となっていった。 そんな中、照降町の御神木の梅を守ろうとする佳乃と周五郎。 (2022年6月25日)

3 梅花下駄

己丑の大火で消失した江戸。 照降町の家々も同様であったが、佳乃と周五郎、そして町のみんなで守り抜いた神木の梅は残った。 その老梅をシンボルとして、町の復旧が進む。

佳乃が提案した船を舫って履物を売る店は大繁盛する。 そして、神木を守り通した話を題材にした新作の狂言の準備が始まる。 さらに、吉原の梅花花魁から三枚歯下駄の注文が佳乃に舞い込む。 (2022年6月30日)

4 一夜の夢

豊前小倉藩(ぶぜんこくらはん)の重臣派と改革派による内紛に巻き込まれ、八頭司周五郎の兄、裕太郎が暗殺された。 これを契機に内紛の解決に向けて藩主の小笠原忠固(おがさわらただかた)や藩主の近くに仕える直用人(じかようにん)の鎮目勘兵衛(しずめかんべえ)らが動き出す。

いよいよシリーズ完結。 (2022年7月7日)