読書メモ:今野敏

更新日:2022年05月19日
カテゴリー:読書 


蓬莱

ゲームソフト会社ワタセ・ワークスの社長、渡瀬邦男がいつものバーで一人で飲んでいると、見るからに堅気ではない二人組の男に連れ出された。 そこには黒いメルセデスが止まっていて、スーパーファミコン用のゲームソフト「蓬莱」の販売を中止するように脅かされる。 渡瀬は断るが、次の日、蓬莱製作の中心スタッフの大木守が駅のホームから転落して列車に引かれて死亡した。 その後も様々な妨害が続くが、誰が、何のために蓬莱の販売阻止を企てているのか? 神南書の安積刑事も加わり謎解きが始まる。

序盤から中盤までの展開はよく練られていると思うが、終盤の種明かしあたりはイマイチ感が残る。 (2022年5月19日)

ST 警視庁科学特捜班シリーズ

1 ST 警視庁科学特捜班

百合根警部と異なる能力を有した5人のメンバーが難事件を解決していくシリーズの1作目。 今回はメンバーの一人の青山が主軸。 外国人女性の連続殺人事件の真相を追う。

今年の読み納め本としては、ちょっと物足りなかったかな。 (2020年12月31日)

2 毒物殺人

今回のメインは山吹才蔵。 毒物、麻薬など薬物に関する専門家。 曹洞宗の坊さんでもある。 フグ毒による殺人事件の裏に隠された謎を解く。 だいぶ都合よく話が展開するが、この手の小説にはエンターテイメント性が大事だ! (2021年1月12日)

3 黒いモスクワ

ST警視庁科学特捜班シリーズ第3作。 話の舞台はなぜかモスクワ。 STのメンバーが一人、二人とモスクワに行き、最後は全員が揃う。 扱う事件は教会で爆死したマフィア。 ロシア側の捜査員はFSB(ソ連時代のKGB)。 都合よく日本への留学経験があり日本語がペラペラ。 ちょっと無理やりっぽい設定だが、文体が読みやすいので、そんなに違和感なく読み進められる。

今回のメインは黒崎勇治。 化学事故やガス事故などの鑑定の専門家。 嗅覚が異常に優れ、微量な化学物質も嗅ぎ分ける。 そして武術の達人でもある。 それに、STキャップの百合根友久警部も活躍する。 (2021年1月16日)