読書メモ:畠中恵

更新日:2024年01月11日
カテゴリー:読書 


しゃばけ

廻船問屋兼薬種問屋の長崎屋の若だんな、一太郎。 ある夜、闇の中を一人で帰っていると夜盗の人殺しの現場に遭遇してしまう。 体の弱い一太郎は追いつかれそうになるが、付喪神の鈴彦姫やふらり火に助けられてなんとか逃げ切る。 程なくして下手人は捕まったのだが、さらに薬種屋が次々と殺されていく。 下手人は皆異なるのだが、いずれも何かの薬を探しているようであった。 一太郎は妖怪たちの手を借りながら、謎を解いていく。

登場人物というか、登場する妖怪たちがなかなか良い。 育ての親とも言える手代の兄や(にいや)の仁吉と佐助は、実は白沢(はくたく)と犬神(いぬがみ)という妖(あやかし)で、いつも一太郎のそばにいる。 そして、一太郎が住むはなれには、付喪神の屏風のぞきや小鬼のような鳴家(やなり)たちが集まっており騒々しい。 (2024年1月11日、オーディブル)